「年金がわりになる」と勧められて買ったワンルームが、蓋を開ければ毎月赤字。完済まで持てば本当に年金になるのか。年金がわりの前提を検算し、持つ・売るを判断する方法を整理します。
「年金がわり」は、完済後の話
ワンルーム投資の営業でよく使われるのが「完済すれば家賃がまるごと年金がわりになる」という説明です。理屈自体は間違いではありません。ただしそれは数十年後、完済した後の話であり、それまでの間に赤字・空室・修繕・家賃下落をどれだけ抱えるかが抜け落ちていることが多いのが実際です。
完済までの「途中」を検算する
年金がわりが成り立つかは、完済までの累計収支で決まります。
- 毎月の手残り(家賃 − 返済 − 管理費・修繕積立金 − 管理手数料 − 固定資産税)
- 将来の家賃下落
- 修繕積立金の値上げ・一時金
- 空室期間
これが毎月マイナスなら、「年金の原資を今、前払いで積み立てている」のと同じです。しかもその積立は、完済後にやっと家賃という形で戻り始めます。途中の赤字が大きいほど、年金がわりの効率は悪くなります。
完済後も「まるごと家賃」ではない
完済すればローン返済は消えますが、管理費・修繕積立金・固定資産税・管理手数料は残ります。築数十年の区分なら積立金はかなり上がっているはずで、家賃から諸費用を引いた「実際の年金」は思ったより小さいことが多い。ここも織り込んで判断します。
持つ・売るの分かれ目
| 状況 | 傾きやすい判断 | |---|---| | 毎月プラス・立地が強く完済も近い | 年金がわりとして保有継続もあり | | 毎月赤字・完済まで遠い・築古 | 売却して損失を止めるほうが合理的なことが多い | | 団信を保険として重視している | 掛け捨て保険との比較で検算 |
「団信があるから」という理由については、赤字を垂れ流してまで維持する価値があるかを、同等の掛け捨て生命保険の保険料と比べて考えてみてください。損切り全体の判断軸は損切りで売るべきかの基準にまとめています。相続でこの物件を引き継いだ方は相続した区分マンションをどう処分するかも参考になります。
「本当に年金になるか」を数字で確かめます
年金がわりという言葉は、判断を先延ばしにさせがちです。Figoは、完済までの累計収支と完済後の実質手残り、そして今売った場合の手取りを並べてお見せします。そのうえで「持ち続けたほうがいい」なら、その通りにお伝えします。まずは区分投資マンションの売却相談から、現状を整理しましょう。
