2026年度の税制改正で、不動産・相続関連の制度に複数の変更が入りました。実務に影響する主要ポイントを、Figoの相談現場の視点で整理します。
2026年度の税制改正大綱・関連法の施行を受けて、不動産・相続関連の制度に複数の変更が入りました。本稿では、Figoがお客様にご説明することの多い項目を中心に、実務影響を整理します。
※ 本稿は2026年4月時点での一般的な情報です。個別事案の判断は税理士等の専門家にご相談ください。
1. 相続登記義務化の運用が安定期に
2024年4月に施行された相続登記の義務化(3年以内の登記、過料あり)が、施行から2年を経て運用が安定してきました。実務影響として:
- 司法書士・法務局の処理が標準化、相談から登記完了までの期間が読みやすくなった
- 「過去に放置された名義」の整理依頼が増加傾向
- 数次相続(複数世代にまたがる相続)案件の駆け込み相談が継続
Figoの相談実務でも、長年放置された共有名義や、被相続人がすでに亡くなっているケースの再整理が増えています。早めの着手が、依然として最も合理的な対応です。
2. 暦年贈与と相続時精算課税の改正
2024年から段階的に施行された、暦年贈与の生前贈与加算期間の延長(3年→7年)が、2026年度以降に発生する相続案件では実務上の影響を増しつつあります。
- 直近7年以内の暦年贈与は相続財産に加算
- 相続時精算課税制度の年間110万円の基礎控除は引き続き有効
- 結果として、計画的な暦年贈与の有効性が相対的に低下、相続時精算課税の活用検討が増加
具体の選択は個別事情によりますが、「贈与で減らす」前提の継承プランは見直しが必要なケースが出ています。
3. 不動産取引の電子化・登記情報の標準化
DX関連の改正により、不動産取引の電子契約・登記情報の電子提供が拡大しました。Figoの実務影響として:
- 重要事項説明のオンライン実施(IT重説)が一般化
- 登記情報の取得がオンラインで完結する範囲が拡大
- 物件調査のリードタイム短縮(現地調査を要する局面を除く)
地方物件や、関係者が遠隔地に分散しているケースで、特に効率化のメリットが大きくなっています。
4. 賃貸経営関連の細かな改正
賃貸経営に影響する細かな改正も入りました。
- 修繕費と資本的支出の区分基準の運用見直し
- 短期賃貸借契約(2年以内)の取扱いの一部明確化
- 空家対策特別措置法の運用強化
特に空家関連は、特定空家・管理不全空家に指定されると固定資産税の住宅用地特例が外れる影響が大きく、保有方針の見直しを検討する方が増えています。
今後の見通しと相談のタイミング
税制改正は毎年あり、相続・継承に関する制度は段階的に変化し続けています。「いつ動くか」の判断には、改正の方向性と物件・家族の個別事情の両方を見る必要があります。
Figoでは、最新の制度動向を踏まえたうえで、お客様一人ひとりの状況に合わせたご提案を行っています。気になる改正項目や、所有不動産への影響について整理したい場合は、お問い合わせよりお気軽にご相談ください。
