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FOR OWNERS OF INCOME PROPERTY

一棟オーナーの
出口ガイド

残債、築古、相続、空室、税金——「売りにくい」と感じている一棟を、どう出口に向けるか。仲介と買取の両面から、手取りで考えるための一冊です。

この冊子は、一棟マンション・一棟アパートの売却を検討されている方、そのご相談を受ける税理士・司法書士・管理会社の皆さまに向けて、株式会社Figoが作成しました。

INTRODUCTION

「この物件は売れないのでは」の多くは、思い込みです。

残債が売値を上回っている。築40年を超えた。旧耐震で融資が付かない。入居者がいる。相続で兄弟の共有になっている——。こうした一棟を前に、「もう売れない」「大手に断られた」と諦めてしまう方は少なくありません。

しかし実務の上では、これらの多くに打ち手があります。売れるかどうかを分けるのは物件の状態そのものより、正しい買い手に、正しい価格で、正しい売り方で届けられるかです。そしてもう一つ大切なのは、売却価格ではなく、税金や残債を差し引いた後に手元にいくら残るか(手取り)で判断することです。

この冊子の使い方

次のページから、一棟オーナーが直面しやすい7つのテーマごとに、よくある疑問と実務上の考え方をまとめています。ご自身の状況に近い項目からお読みください。各テーマの詳しい解説は、末尾のFigoのサイトでも公開しています。

Figoについて

株式会社Figoは、東京・新橋の不動産会社です。一棟収益不動産の売買仲介に加え、自社での買取も行っています。そのため「まず仲介で高く」「難しければ買取で確実に」と、一つの窓口で両にらみのご提案ができます。残債のある物件や、他社で断られた物件のご相談も承っています。

THEME 1 / 残債・ローンが重い

残債があっても、一棟は売れる。

鍵は「引渡しの日に抵当権を外せるか」。残債の額そのものではありません。

Q

売却額が残債を下回りそう。売れますか?

売れないとは限りません。決済日に売却代金と手元資金でローンを完済し抵当権を抹消できれば成立します。まず確認すべきは「売ったらいくら足りないか」。不足分は自己資金で埋める、任意売却で調整する、価格を上げてから売る、の3つで対処します。

▶ 詳しくは「残債が売却額を上回る一棟マンションは売れるのか」

Q

返済がきつい。借り換えと売却どちらが得?

今後5年持ち続けた場合の手残り累計と、今売った場合の手取りを並べて比べます。借り換えは資金繰りを楽にしますが、築年や空室のリスクは消えません。数字で比較すれば、感覚に頼らず判断できます。

▶ 詳しくは「返済がきつい一棟、借り換えと売却どちらが得か」

Q

返済が滞りそう。競売になる前にできることは?

任意売却という道があります。金融機関の同意を得て市場で売る方法で、競売より高く売れ、時期もある程度こちらの都合を反映でき、近隣にも知られません。動くのは早いほど選択肢が多く残ります。

▶ 詳しくは「一棟アパートの任意売却——競売になる前にできること」

THEME 2 / 収支の悪化・売り時

手残りが減り始めたら、出口を考える節目。

帳簿は黒字なのに手元のお金が減る——デッドクロスと減価償却切れの局面です。

Q

デッドクロスが来た。売るべき?

判断基準は3つ。①今後5年の税引後キャッシュフロー累計と今の手取りの比較 ②大規模修繕の前か後か ③買い手が融資を引ける市況か。相場の底は誰にも当てられません。数字で見て判断します。

▶ 詳しくは「デッドクロスが来た一棟アパート、売り時の判断基準」

Q

家賃が下がり続けています。

収益物件の価格は賃料から逆算されるため、賃料の下落は売値を直接削ります。下落が構造的(築古・エリア縮小)なら、まだ相応の賃料が取れているうちのほうが高く売れます。待つほど売値も下がります。

▶ 詳しくは「家賃が下がり続ける一棟、売却タイミングの見極め」

Q

大規模修繕の前。直してから売るべき?

かけた修繕費が全額売値に乗るとは限りません。買い手(投資家・業者)は自分の基準で直す前提で買うため、多くの場合「現況のまま修繕費を織り込んだ価格で売る」ほうが手取りが良くなります。見積もりを取って比較します。

▶ 詳しくは「大規模修繕の前に一棟を売るべきか」

THEME 3 / 築古・旧耐震・再建築不可

「価値ゼロ」ではない。建物と土地は別物。

大手が敬遠しがちな築古こそ、買い手と価格の付き方を知ることが肝心です。

Q

旧耐震・築40年超。もう売れない?

建物の価値が薄くても、土地に価値があれば売れます。むしろ土地値で買われることが多い。買い手は現金や特定金融機関を使える投資家、土地・再生目的の業者など。旧耐震・築古を扱い慣れた相手に届けるのが鍵です。

▶ 詳しくは「旧耐震の一棟マンションは売れるのか」「築40年の一棟アパート、まだ売れるのか」

Q

再建築不可・検査済証がない物件は?

再建築不可でも、現況利用の投資家や隣地と一体で解消できる業者が買います。43条許可や隣地取得で価値が上がる余地も。検査済証がない場合は「既存不適格」か「違法建築」かの切り分けが先。正確に開示して、それでも買う層に届けます。

▶ 詳しくは「再建築不可の一棟を売る」「検査済証がない一棟マンションの売却」

融資が付きにくい一棟こそ、買い手の見極めを

融資が付きにくい物件は、現金買いの投資家・再生業者・買取など「融資に頼らない買い手」に直接届けられるかで結果が変わります。広く公開して売れ残るほど不利になります。

THEME 4 / 入居者・運営のトラブル

入居者がいても、こじれていても、売れる。

立ち退きは不要。トラブルは「どう扱って売るか」で手取りが変わります。

Q

入居者がいます。立ち退きが必要?

不要です。入居者がいるまま所有者だけ変わる「オーナーチェンジ」が収益物件では標準的。むしろ満室に近いほど高く評価されます。引渡しまでの賃料は売主のもの。入居者に知られず進めることも可能です。

▶ 詳しくは「入居者がいるまま一棟マンションを売る」

Q

家賃滞納者がいる

滞納債権を売主に残すか買主へ引き継ぐか、整理して売ります。明け渡しが絡む場合は現況で買う業者も。

Q

空室だらけ

埋めてから売るか、再生の伸びしろとして業者に売るか。時間と体力で選びます。

Q

事故物件になった

一棟なら該当住戸単位で考えます。告知義務を守り、心理的瑕疵に理解のある買主や買取で。

Q

サブリース中/建替えたい

サブリースは付いたまま売るのが現実的。建替えは立ち退き込みで買う業者に現況で売る道も。

▶ 詳しくは各テーマの解説(家賃滞納/空室/事故物件/サブリース/立ち退き)をFigoのサイトで公開しています。

THEME 5 / 相続・共有・権利関係

共有のまま置くほど、解決は難しくなる。

2024年の相続登記義務化を機に、相続した一棟の出口を考える方が増えています。

Q

相続した一棟を兄弟で分けたい。

共有のまま持つと、売却も貸し出しも全員の同意が必要になり、次の相続で当事者がさらに増えます。最も揉めにくいのは、売却して代金を分ける「換価分割」。現金なら一円単位できれいに分けられます。

▶ 詳しくは「相続した一棟アパートを兄弟で分ける」

Q

相続税の納税で売りたい。

申告・納付期限は相続開始から10ヶ月。期限に追われて安く売る失敗が多い局面です。早く準備を始めること、相続開始から3年10ヶ月以内の売却で使える「取得費加算の特例」を押さえることが大切です。

▶ 詳しくは「相続税の納税で一棟を売る」

Q

借地権の一棟/親が認知症で名義が動かせない。

借地権は地主の承諾(承諾料)を得て売却可能。底地と一体で扱うと価値が上がります。認知症で判断能力がない場合は成年後見の手続きが必要で、時間がかかるため早めの相談を。

▶ 詳しくは「借地権の一棟アパートを売る」「親が認知症、名義の一棟を売るには」

THEME 6 / 税金と手取り

大事なのは売却価格ではなく、手取り。

「安く売ったのに税金がかかる」——一棟特有の落とし穴を知っておきましょう。

Q

買値より安く売るのに税金がかかる?

あり得ます。保有中に建物を減価償却してきた分、税金計算上の取得費(簿価)が下がっているためです。長く持って多く償却した物件ほど、譲渡益が出やすくなります。税率は保有期間で約20%(長期)と約39%(短期)に分かれます。

▶ 詳しくは「一棟マンション売却の税金——譲渡所得の落とし穴」

Q

「5年」で税率が変わると聞いたが?

短期・長期の判定は「売った年の1月1日時点で保有5年超か」。取得から単純に5年ではなく、実質は足かけ6年ほど。基準日をまたぐだけで税率がほぼ半分になるため、数ヶ月の時期調整が手取りを大きく変えます。

▶ 詳しくは「一棟は5年待つべきか——短期・長期譲渡の分かれ目」

手取り=売却価格から、これらを引いた額

ローン残債の返済/仲介手数料/譲渡所得税・住民税/(課税事業者なら)建物分の消費税/抵当権抹消などの登記費用/敷金の引き継ぎ/固定資産税・賃料の日割り清算。特に見落としやすいのが敷金と税金です。Figoは査定時にこれら全項目を織り込んだ手取り試算をお出しします。

※税額は個別の状況により異なります。正確な計算は税理士にご確認ください。Figoは提携の税理士・司法書士と連携して進めます。

THEME 7 / 売り方と、相談の前に

一社の言い値で売らない。手取りと売り方を比べる。

買取と仲介、両方の実額を見る

仲介は高く売れる可能性、買取は早く確実。どちらか一方に誘導されず、両方の手取りを並べて事情(時期・手間・確実さ)で選びます。

知られずに売る「未公開」

ポータルに載せず買主候補に直接持ち込めば、入居者・近隣・取引先に知られず売却を進められます。

こんな時は、一度ご相談を(無料)

査定を受けたからといって、売らなければならないことはありません。「今は売らないほうがいい」と判断すれば、その通りにお伝えします。まずは現状の整理から、ご一緒します。

CONTACT

ご相談・査定は無料です。

一棟収益不動産の売却・買取のご相談を承っています。所在地とおおよその賃料が分かれば、机上査定が可能です。営業のお電話を重ねることはありません。

会社株式会社Figo
担当取締役 渋谷 優太
TEL03-6274-6185
受付平日 9:00 - 18:00
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本冊子で触れた各テーマの詳しい解説は、Figoのサイト(www.f-figo.com)で公開しています。「一棟 + お困りのキーワード」で検索してもご覧いただけます。